2021年12月20日に公示された
JIS H8641 溶融亜鉛めっきと
JIS H0401溶融亜鉛めっき試験方法の改正について解説します。
目次
1.JISとは
2.今回の改正について
(1)JIS H8641:2021
【溶融亜鉛めっき】の主な改正点
(2)JIS H0401:2021
【溶融亜鉛めっき試験方法】の主な改正点
JISとは
JIS(Japanese Industrial Standards)は、製品、データ、サービスなどの種類や品質、それらを確認する試験方法又は評価方法や、要求される規格値などを定めており、例えば、生産者、サービスの提供者、使用者・消費者などが安心して品質が良い製品を入手したり、サービスの提供を受けることができるために用いられています。
経済産業省において、技術の進歩や、社会的環境の変化等、必要に応じて、JISを制定・改正しています。
2021年12月20日にJIS H8641 溶融亜鉛めっきとJIS H0401溶融亜鉛めっき試験方法が改正され、株式会社新容工業所では2022年4月1日より施行となります。
今回の改正について
JIS H8641 溶融亜鉛めっき
主な改正点は以下の通り
a)用語及び定義
b)種類
c)めっき浴
d)品質
1)外観
1.1)不めっき及び剥離
1.2)たれ
1.3)かすびき
2)膜厚
e)試験
f)めっき用素材
ここではお客様にとって関わりが深い【めっきの種類】と【膜厚】について解説していきます。
旧規格では単位面積当たりのめっき皮膜の質量【付着量】により区分されていましたが、新規格ではめっき皮膜の厚さ【膜厚】により区分されています。
下記に適用例を紹介します。
JIS H0401 溶融亜鉛めっき試験方法
主な改正点は以下の通り
a)めっき浴組成の分析
b)膜厚試験
c)付着量試験
d)均一性試験
e)膜厚の測定箇所及び測定回数の例
f)性状試験方法
今回の改正では、JIS H8641が改正され、めっき皮膜の要求品質特性が付着量から膜厚に変更されたことに伴い、膜厚計を用いた膜厚試験方法が新たに規定されました。また、JIS H8641から密着性についての規定が削除されたため、この規格からも密着性試験方法が削除されました。
主な改正点の一つとして、膜厚計の測定箇所、測定回数並びに1か所当たりの膜厚の算出方法が規定されました。